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夫が遺した1000万円で、私がしたこと。正解かどうかは、今もわからない

夫が亡くなって、生命保険金が振り込まれた日のことを今でも覚えています。

通帳の画面を見て、「あ、入ってる」と思いました。

うれしいとか、助かったとか、そういう気持ちにはなれませんでした。ただ、現実として、そこにお金がありました。

でも、思っていたより少なかった。その理由は、以前の記事に書いた通りです。

それでも約1000万円が手元に残りました。


まず、ローンを返しました

最初にしたことは、住宅ローンの一括返済です。

2006年に購入した中古住宅。残債は600万円ほどでした。

家を買ったとき、夫はすでに病気を抱えていました。だから団体信用生命保険、いわゆる団信には入れませんでした。夫が亡くなったあとも、ローンはそのまま残っていました。これは私が払い続けるしかない。

シングルになって、子どもを育てながら、毎月ローンを払い続けられるのか。その不安が何より大きかったので、まず一括返済することにしました。

迷いはありませんでした。

後から調べて、住宅ローン減税を使い切らずに返済したのはもったいなかったかもしれない、と思いました。でも、あの時の私に数字の損得を考える余裕はありませんでした。


残りの500万円は、自分では持たないと決めました

ローンを返して、残ったのが500万円ほど。

このお金を、自分の口座に置いておくのが怖かったんです。

不安になったとき、使ってしまうかもしれない。生活費が足りない月に、少しずつ崩してしまうかもしれない。夫が遺してくれたお金を、そんなふうに使いたくありませんでした。

だから、「自分では簡単に触れない場所」に置こうと決めました。


FPに相談して、保険に入れました

当時お世話になっていたファイナンシャルプランナーに相談しました。

「息子が18歳になるころに使えるようにしたい」

そう伝えたら、低解約型終身保険を勧められました。途中で解約すると損になる仕組みなので、簡単には引き出せない。それがむしろよかったです。

500万円を一括で払い込んで、そのまま置いておくことにしました。


13年後、600万円になっていました

息子が18歳になったのは、それから13年後のことです。

解約返戻金を確認したら、600万円になっていました。

でも実際は、その頃に再婚していました。息子の学費は、家族みんなで賄うことができました。だからそのお金には、手をつけずにすみました。

夫が遺してくれた500万円は、600万円になって、今も私のそばにあります。


正解かどうかは、今もわかりません

でも正直に言うと、全部が正解だったとは思っていません。

住宅ローン減税を途中で手放したのは、数字だけ見れば損だったかもしれない。もっといい運用方法があったかもしれない。FPに言われるままに動いただけで、自分では何もわかっていなかった。それも本当のことです。

でも、あの時の私に「もっとちゃんと考えなよ」とは言えません。

夫を亡くして、5歳の子どもを抱えて、とにかく毎日をやり過ごすことで精いっぱいでした。その中で、できる範囲で考えて、動きました。それだけのことだと思っています。


お金の判断は、数字だけじゃない

今思うのは、お金の判断って、その時の自分の状態も込みでするものだということです。

不安が大きいときに「数字的に最適な選択」をしろというのは、難しい。

まず心を落ち着かせること。不安をひとつ減らすこと。

それが先のこともあります。

正解かどうかは、今もわかりません。

でも、後悔はしていません。

夫と出会った頃のお金の話は、こちらにも書いています

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